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再び虫歯にならないために その2
2024年11月5日
今回は詰め物と被せ物の材質について説明します。
虫歯になってしまった歯は虫歯を取り除いた後、その部分を補う必要があります。
インレー(詰め物)は、その空洞を埋めるために使用され、詰め物の素材としては金属、セラミック、プラスチックなどが選ばれます。
虫歯の範囲が小さい場合、プラスチックの詰め物が適応されますが、虫歯の範囲が大きい場合においては金属またはセラミックが適応となります。
インレーの材質について
1. メタルインレー(保険)
特徴
• 素材:金属(合金)
• 審美性:低い。金属のため、見た目が目立ちやすい。
• 費用:保険適用。
• その他:金属アレルギーのリスクがある。レントゲン上で虫歯の再感染が確認しにくいため虫歯再発のリスクが高い。歯と境目の部分が早期に適合不良になる。
2. セラミックインレー(セレック)(自費)
特徴
• 素材:セラミック(陶材)
• 審美性:見た目が白いため歯と親和性が高い。
• 費用:自費。
• その他:金属アレルギーの心配がない。治療当日に院内で製作するため来院回数が1回で済む。長期間適合が良いため虫歯の再発のリスクが少なくて済む。表面が滑らかなため細菌が付きにくく歯周病のリスクが少ない。
虫歯の範囲が上記よりもさらに大きい場合、または歯の神経に及ぶ場合などはクラウン(被せ物)が適応になります。
クラウンの材質について
1. メタルクラウン(保険)
特徴
• 素材:金属(合金)
• 耐久性:非常に高い。特に奥歯の強い咬合力に耐えられるため、咬む力が強い部分に適している。
• 審美性:低い。金属のため、見た目が目立ちやすく、前歯には不向き。
• 費用:保険適用。
• その他:金属アレルギーのリスクがある。レントゲン上で虫歯の再感染が確認しにくいため虫歯再発のリスクが高い。歯と境目の部分が早期に適合不良になる。
2. CAD/CAM冠(保険)
特徴
• 素材:硬質レジン。CAD/CAM技術を使用して作成される。
• 耐久性:メタルクラウンほど強くはないが、一般的な咀嚼には十分耐える。 • 審美性:白いが、経年での変色や摩耗がある。
• 費用:一部保険適用
• その他:金属アレルギーの心配がない。
• 適用部位:保険適用の条件がある。
3. セラミッククラウン(自費)
特徴
• 素材:セラミック(陶材)
• 耐久性:十分に強く、耐久性に優れている。
• 審美性:高い。
• 費用:自費治療。
• その他:金属アレルギーの心配がない。治療当日に院内で製作するため来院回数が1回で済む。長期間適合が良いため虫歯の再発のリスクが少なくて済む。表面が滑らかなため細菌が付きにくく歯周病のリスクが少ない。
4. ジルコニアクラウン(自費)
特徴
• 素材:ジルコニア(人工ダイヤモンドの素材としても使用される)
• 耐久性:非常に高い。セラミックよりも強度があり、割れにくい。強い咬合力がかかる奥歯にも使用可能。
• 審美性:高い。ジルコニア自体が白い素材で、見た目も自然な歯に近い
• 費用:自費治療。
• その他:金属アレルギーの心配がなく、非常に硬い素材であるため、耐久性に優れる。長期間適合が良いため虫歯の再発のリスクが少なくて済む。表面が滑らかなため細菌が付きにくく歯周病のリスクが少ない。
• 適用部位:奥歯から前歯まで、広範囲に適用可能。
治療する歯の位置、患者様のライフスタイル、アレルギーの有無、費用などを総合的に考慮して補綴物の素材を選ぶことが大切です。当院では、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案いたしますので、ぜひご相談ください。