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オーラルフレイルについて

2025年2月18日

皆さん、「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがありますか?
口を意味するオーラルと虚弱を意味するフレイルを合わせた用語で、口腔機能が低下している状態の事です。
口腔機能は加齢だけでなく、歯の喪失、全身疾患などによって衰えていきます。
今回は口腔機能が低下すると起こる問題と予防について説明します。

オーラルフレイルになると現れる症状
・固い食べ物が噛めない
・むせる
・飲み込みにくい
・滑舌が悪い
・口が渇く

さらに、オーラルフレイルは全身の健康にも影響を及ぼします。
食べられる食物の種類や量が制限される事で栄養のバランスが偏り、筋肉量の維持が困難になります。それにより運動機能の低下、免疫機能の低下に繋がり、生活習慣病のリスクが高くなります。
また、食事や会話に支障をきたすと外出や人付き合いを避けるようになり、認知機能の低下する可能性があります。
口の中の健康は全身の様々な機能と関連があり、全身の健康の維持にも重要なのです。

オーラルフレイルを予防するために出来る事
1.口の中を清潔に保つ
毎日正しい歯ブラシを行い、虫歯や歯周病を予防し健康な歯を維持します。お口の中は複雑なつくりのため、セルフケアだけでは不十分です。定期的に歯科医院で検診を受けることも重要です。

2.唇や舌などのトレーニング
口周りを動かすことで話す・食べる時に使う筋肉をほぐし鍛えます。
 ①頬の体操
口を閉じた状態で頬を膨らませる、すぼめるを繰り返す
 ②唇の体操
「イ」の口の形(口角を横に引く)と「ウ」の口の形(唇を前にとがらせる)動きを繰り返す
 ③発音の体操
「パ」「タ」「カ」「ラ」
この四つの言葉を唇と舌の動きを意識して繰り返し発音する

3.歯が無い所の治療を適切に行う
歯を失ったまま放置している方がいらっしゃいます。歯が抜けたままにしていると空いたスペースに隣の歯が寄り倒れてきて噛み合わせが悪くなる事でさらに歯を失うリスクが高まります。噛む力が減少するので胃や腸にも負担がかかります。

また、歯を失った所の治療で義歯を入れてる方がいらっしゃいますが、自分の口に合った義歯を使用することも重要です。合わない義歯を使っていると粘膜や顎の痛みなどのトラブルに繋がります。

「食べる」「話す」といった機能はあまり意識せずに毎日している動作のため、ご自身で低下に気づくのは難しいです。今は痛みや問題が無いからと油断していると本人が気付かない内に大きい問題に進行している場合あります。まずは歯科検診を受け、今の状態・今後のリスクを把握しましょう。そして、健康なお口から全身の健康の維持を目指しましょう!