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歯ぎしりとくいしばりについて

2025年5月7日

みなさんは日ごろ自分の歯と歯が噛み合っている時間はどれくらいだと思いますか。
実は歯と歯が噛み合うときは食事のときだけが適切です。
私たちの上下の歯は、普段の生活の中でほんの少しの時間しか触れ合っていないのが正常です。
本来、リラックスしているときや会話をしているとき、上下の歯は離れているのが自然な状態です。
ところが、無意識のうちにずっと歯をくっつけてしまう癖がある方がいます。これをTCH(Tooth Contacting Habit)歯列接触癖といいます。

TCHのある方、歯ぎしりやくいしばりをしている自覚がない方がほとんどです。
ここでセルフチェックにあてはまらないか確認しましょう。

【歯ぎしり、くいしばりのセルフチェック項目】

1. 朝起きたとき
・顎が疲れている、重い、痛む
・頭痛や肩こりがある
・歯に違和感がある(浮く感じ、鈍痛など)

2. 歯の状態を観察
・歯の表面が平らにすり減っている
・歯が欠けていたりヒビが入っている
・詰め物・被せ物がよく外れる
・歯の根元がしみる(知覚過敏)

3. 口周りや顎に注目
・頬の内側に歯型がついている(粘膜の圧痕舌にギザギザの跡がある(舌圧痕)
・顎の筋肉が硬い、こわばっている

4. 日中の無意識行動
・集中しているときに歯を噛みしめている
・緊張や怒りを感じたときに歯を強く噛む癖がある
・頻繁に舌や歯を押しつける癖がある

これらのことに複数該当する場合、歯ぎしり・食いしばりの傾向がある可能性が高いです。

歯ぎしりとくいしばりが及ぼす影響はいくつかあります。

・歯のすり減りや欠けによって歯が虫歯になりやすくなる
・顎関節症(顎の痛みや開けにくさ)
・頭痛、肩こり
・睡眠の質の低下

症状を自覚しながらそのままにしておくことはおすすめしません。
歯ぎしり・食いしばりは、日常の意識や習慣を見直すことでかなりの改善が見込めます。しかし就寝中の無意識によるものは自分では制御することは困難です。
そのため就寝時に着用するマウスピースを作るなどの治療法もあります。
気になる場合は、お気軽にご相談ください。